盆栽の話。
最後に買ったのは、一昨年にお迎えした金木犀。
その後場所もちゃんと作って、今ある7鉢だけでちょうどいい感じに置ける状態でした。
ここから増やす事は当面ないだろうと。
あるとすれば、このうちのどれかが枯れてしまった時だろうと。
または
「あの樹」を見つけた時だろうと。
そう思って、当分の間は増やす気がなかったんですね。
そんな中、先日。
ホムセンの園芸コーナーで、見つけてしまったんですよ。
っていうか、「積極的に探したら見つけた」というのが正しいんだけども。
「あの樹」を見つけてしまったんですよ。
なので、買って帰りました。
あんずの樹です。
はい、デカいです。
普通に、樹です。
鉢植えにするにもデカいし、このまま庭木にできるレベルでデカいです。
で、なぜあんずかというと。
子供の頃に住んでいた家の庭に、大きなあんずの樹があったんですよ。
電柱くらいの高さのが。
これが思い出深くてですね。
樹に登ったり。
実が成った年には母親がジャムを作ってくれたり。
鳥や猫などのいろんな動物が樹の上で寛いでいるのを窓から眺めたり。
ただ、この樹は大きくなりすぎて、ある年には切り株になってしまったんですね。
それからすっかり大人になって、割と最近ですよ。
あんずの盆栽ってどうだろう?と思いつき。
その時はどこに売っているかなんて考えもしなかったのですが、先日ホムセンに行った時に金木犀を買った時の事を思い出し。
あれも、盆栽コーナーじゃなくて庭木用の苗木を買って、それを盆栽にしたんですね。
なので、庭木にする大きめの樹の鉢植えコーナーに寄ってみたんですよ。
そこには梅やブルーベリーなどの似たような枝ぶりの樹が並んでいて。
その中で、やっと見つけたんですよ、あんず!
ちなみにこれは信州大実という品種らしいです。
どう仕上げるかは買ってから考えようという事で、とりあえず連れて帰りました。
車にギリギリ積み込めるくらいのデカさだったので、あわや連れ帰れないところでした。
まぁ買ってから考えようとは言ったものの、多少は考えています。
何もそのままの状態で育てる気はありません。
なので、ノコギリも一緒に買ってきました。
カーブ刃なので、樹を切るには使いやすそうです。
そしてベランダにあんずを運び込んだのですが、やっぱりデカい。
背伸びして上から撮らないと、隣の家が写っちゃうくらいデカいです。
さて、あとはどこから切るかですが。
下の方に小さい枝があるので、それは生かすとして。
あとはよく見ると芽が出てきそうな細かい節があるので、それをどこまで残すかですね。
大体決めたら、あとは思い切ってスパッといきます。
スパッといきました。
ここまで思い切って切れたのは、直前にホムセンで同じくらいの幹の太さがある梅の盆栽を見たからですね。
元気な幹が残っていれば短くても大丈夫という確信を持って切りました。
あとは、どの苗木にするかは根本の太さや形で選びました。
まっすぐよりちょっとくねってる方がいいとか、こぶがある方がいいとか。
このあたりは我ながらすっかり盆栽脳ですね。
それと別で、上の方のいい感じな部分も挿木用に残しました。
あとは植え替えですが、これがなかなか大変。
直径20cm以上ありそうな土の塊をどうやって崩せばいいのかは悩みました。
結果、幹を切り詰めた時に偶然できた「いい感じの棒」があったので、それで叩きまくって土をほぐしました。
あのいい感じの棒、この先も役に立つかもしれないから残しておこうかな。
いい感じだし。
こうしてなんとか根っこから古い土や古い根を落とす事に成功。
結構な量の根っこが落ちたけど、まぁ大丈夫でしょう多分。
切れるという事は古くて衰えた根なんですきっと。
そんなこんなで、ようやく新しい鉢に植え付け完了。
掘り出した時、高めのところからも根が生えていてそれを切り落としたので、土の上に出す幹の部分が最初の想定よりも長くなりました。
まぁこれはこれで良い形だと思います。
ただ、大きくなってしまいそうなのがちょっと心配ではあるけども。
ちなみにこちらは、保険で残した挿木の兄弟2鉢。
こっちはこっちで育ってくれたら楽しそうだな。
3鉢とも育ったら忙しくはなるけどそれはまぁ。
というわけで。
この日は念願のあんずちゃんが我が家にやってきました。
まずは生育環境が変わってちゃんと定着してくれるように注意しながらお世話していきます。
元気に育ってくれるといいなぁ。
春あたり「芽が出ました」の報告ができる事を願って。